1970年代のパリのトランスコミュニティを撮らえた貴重な写真

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1970年代のパリのトランスコミュニティを撮らえた貴重な写真

パリ北部のナイトライフの聖地、ピガール。1978年に写真家、ジェーン・エヴリン・アトウッドが撮影したピガールのトランスコミュニティ。

地元住民にとっても、旅行者にとっても、パリ北部にあるピガールは特別だ。過去数十年来、同地区は、セックス、ドラッグ、終わらないパーティーに必要な条件にあふれたパリのナイトライフの聖地として君臨している。

これから紹介するのは、ジェーン・エヴリン・アトウッド(Jane Evelyn Atwood)が1978年にピガール(Pigalle)に踏み込んで発見した世界だ。米国の写真家は、そこで起きる、ありとあらゆる夜の営みを撮らえることに執心した。その世界のなかでも、彼女は、トランスコミュニティ、特に、セックスワークで生計を立てるキャラクターたちに、いつの間にか惹きつけられていたという。

コミュニティとの紐帯を深めたアトウッドは、不公平にも「嘲笑われ、恐れられ、除け者にされ、社会の辺縁に追いやられた」コミュニティを数年かけて撮影した。そこで記録された記憶の集大成が彼女の最新作『Pigalle People, 1978-1979』だ。同写真集に収められた作品のうち、数点は、アルル国際写真フェスティバル(Rencontres d'Arles)でも展示され、来場者の注目を集めていた。

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